【開催レポート】女性のキャリアデザイン ショーケース~PM編~

更新日:3月23日


本企画は、プロジェクトマネジメントのスキルをライフでもワークでも生かそうと研究を重ねるPMI日本支部の女性PMコミュニティWomen OBF(※1)と、仕事でのプロジェクトマネジメントの経験をプロボノ(仕事の経験を活かしたボランティア活動)を通じて社会に還元するプログラムを提供するNPO法人サービスグラントの合同により立ち上がりました。

プロジェクトの現場は男性主体で女性プロジェクト・マネジャーの身近なロールモデルにはなかなか出会えない、そもそも女性のキャリアの選択肢としてプロジェクト・マネジャーを考えることが少ないといった現状も踏まえ、今回は、女性プロジェクト・マネジャーの多様な働き方のバリエーションを知る事ができたり、仕事とそれ以外の場面でプロジェクトマネジメントの経験を磨いている様々なロールモデルを知る機会として、女性限定のぶっちゃけクロストークを仕掛けました。

雨の中にも関わらず、40名近い多様な興味関心をお持ちの女性の皆さまにお集り頂きました、当日のレポートをお届け致します。



<クロストーク1> 鹿子木さん×クレパルさん


■鹿子木 玲奈(かのこぎ・れいな)さん


大学院卒業後、外資系コンサルティングファームに入社し、金融機関向けのプロジェクトに従事。外資系金融機関へ転職後は、IT部門のプロジェクトマネジャーとなる。その後、夫の留学に伴うため退職、フランスで1年間スローライフを楽しむ。 帰国後はワークライフバランスを実現するために、フリーランスコンサルタントとして起業・会社設立。 現在はコンサルティング業務だけでなく、海外子供服の輸入販売も行っている。一児の母。



■クレパル 章子(クレパル・アヤコ)さん

ホテル事業会社、監査法人系コンサルティングファーム勤務後、外資系不動産投資会社にて投資先ホテルのアセットマネージャーを務める。フランス人の夫と娘二人の子育てに奔走中。 サービスグラントを通じて、不妊体験者の過去現在未来を応援する「NPO法人Fine」さんのウェブサイト制作のプロボノプロジェクトにプロジェクトマネジャーとして参加。

 


【質問】お二人はこれまでにどんな風にプロジェクトマネジャー(以下PM)のお仕事をされてきましたか?

鹿子木さん:私はどちらかというか、すごい目標や野望をもって独立したわけではなく、流れのままにフリーランスのPMをやりつつ起業しました。30代のほとんどは子どもも出来たこともあってライフに時間を注いで、ワーク:ライフ=3:7くらいでやってきました。40代の今もまだ子育てはまっただ中ですが、子どもも手が離れてきたので、もうちょっとワークの方に力を入れたいなと思っています。ワークとライフのバランスも人生の中でトータルでバランスが取れればいいなと思っています。

クレパルさん:先月次女を出産して今は産休中です。病院と自宅以外のところに出てくるのが久しぶりでこのような機会を頂いて皆さまのお話できるのを楽しみにしてきました。何回か転職を経験した後に7年前から現在の会社である外資系の投資会社に所属をしています。産後は人事で時短で働いてきたのですが、産前はアセットマネジャーとして働いてきました。これは、プロジェクトマネジャーに近い仕事で、投資会社ですので、一つの事業を買ってから売却するまでの保有期間を一つのプロジェクトと捉えてその期間を長くて数年かけて、問題がないように経営していくなり面倒を見ていく管理の仕事です。

基本的にプロジェクトマネジャーのお話は後陣に譲るとして、アセットマネジャーを通じて人の調整や、働く人、投資会社の先の働く方の環境を整えるなどの仕事をしてきました。2年前に結婚して子どもを産むに至っているのですが、それまでの15年くらいまではなんだかんだ働いて来て、2年前に結婚と出産を機に、鹿子木さんが仰ったとおりライフワークバランスが激変するような経験をして今に至っています。

夫がフランス人、13歳年下で今までの働いてきた環境と激変した中で、今後、社会貢献だったりサービスグラントを通じてPMをさせて頂きましたが、そうした活動や今後のキャリアのこととか今後どうしようということを私自身も気づきを得られれば思っています。

【質問】PMの現場はまだまだ男性社会ですが、その中で女性PMとして仕事をする上で苦労することはありますか?

鹿子木さん:確かに男性が多い中で働いていたのですが、女性だから差別を受けたという思いはありませんが、会社員時代の男性上司が表面的には女性に理解があるというタイプの人で、表面的には理解はあるが結婚している女性だから、といって出張は行かなくていいから、と勝手に仕事を制限してくるんですね。それが嬉しい人もいると思いますが、そんなこと頼んでもいないし、勿論、IT企業でお客さんも外資系金融機関のITだったりしたので、男性が多くて縛りをかけられて自由に動けないというところはありました。

クレパルさん:私は所属している会社は女性が半分くらいでその中でプロフェッショナルな仕事をされている方も多いので、あまり男女差などについては感じないのですが、社外は状況が違いまして、特に金融機関とのミーティングでは出席者が全員先方は男性ばかり、こちらは女性ということはよくありました。

また、私は単身で投資先の会社に行って、マネジメントの方とお話をするという機会が月に何回かありましたが、投資先の企業には女性の管理職はいないですし、オーナー企業からきた比較的若い女性に経営全般について口を出されたり、運営一般のことについて質問されたりするのは、彼らにとってはやりにくいというのか、嫌ですよね。そういうところ圧力を感じたり、何か変えたいと思っても非常に動きが遅いということは経験としてあります。

【質問】うまくいかない、進められないという時にはどういう風に切り開いてこられましたか?

クレパルさん:一朝一夕にはできなかったのですが、投資先の会社のことを真剣を考えているということを信念をもって伝えたということがあります。投資先の従業員の雇用とかを本当に真剣に考えているし、自分がアサインされた仕事だからやっているのではなく、本当に自分がやりたくてやっているということをメールやミーティングなど色々な場面で伝えていくことに尽きるかなと思います。

【質問】話をプライベートのほうに向けていきますと、まだお二人はお子さんが小さいと思いますが、今リアルな生活の中で苦労されていることとか、お子さんを育てながら働くというところでお話を伺えますか?

鹿子木さん:今苦労していることはまさに息子が5歳でちょうど反抗期に入っており、親のいうことをかれこれ1年くらい全く聞いてくれません。保育園に連れていくのも帰るのも一苦労して、すでに20キロあるので連れて帰るわけにもいかず、年も年だし、疲れきっている状態なのです。うちは幸いにも主人の帰宅が私よりも早いので、子どものピックアップは大体お願いできて、お客さん先で仕事をしているのでなかなか先に帰れないので、迎えにいってというと迎えにいってくれたりその部分では助かっています。



夫は勉強するのが好きみたいで、本を読んでその通りにするというのか、マニュアルが好きで育児本を買って勉強してすごいやる気になって地域のパパ会を自ら立ち上げて今100名のパパ友と基本的には飲み会なのですが、パパ料理会などを主催するようになっています。

家事が全くできない人で、私も料理などは得意ではなかったので、結婚した時に分担せざるを得ず、得意なことだけをしよう、と。私はお皿洗いは嫌いなので、絶対しない。絶対しないとどっちかが折れてやらなければいけないのですが、なんとか家事分担もできるようになりました。それぞれの家事に関していえるのは、できるだけ文明の利器に頼るということで食洗機やルンバとか週一回は家事代行サービスなど、お金で解決できるものは全部解決しようというスタンスでいます。

クレパルさん:夫が外国人で、人事の建前と本音を肌感覚で分からなかったり、育休制度の実際と運用についても、制度があれば使えばいいじゃん。一手間かかるというのか。育児は0歳と2歳の子ですが、小さい子だと本当に生理的欲求で、自分も分かる事なので夫でも今お腹がすいているとかお手洗いにいきたい、など育児については分かるが、育児の周りになる家事までにはイメージができないというのか。そういうところで男女差の温度差を感じています。

例えば、出産後に上の子の誕生会をうちでやろうよ、と。誰が掃除するんだろうみたいな。どう大変なのかをイメージできないとか。産後ヘルパーさんをお願いしたり、男性なのでリスト化してどういう掃除が必要とかしてなんとか準備をして乗り切ったというか。本当に徹夜明けの仕事という感じで疲れ果てました(笑)。

私もヘルパーさんをお願いしたりするなど外部サービスをうまく使っていきたいです。最初は外出しないで子どもの面倒を見なきゃという意識が無意識にも強かったと思うのですが、二人目を生まれた後は自分のこともやろうっと。今日も来れたのはそういった気の抜け方が大事なんだなと実感したので、外部の力をよく借りて、自分がストレスで困らないように外出するといったところがキーなのではないかと思います。


【質問】仕事やキャリア、サードプレイスなどに関してこれからどういう風に考えていますか?

鹿子木さん:仕事上ではお客様先でプロジェクトをやっていてチームで動いているのですが、フリーランスなので基本一人なのですね。プロジェクトチームではお客さんや他の方は所属があってコンサルティング会社などから来られていますが、フリー一人というのは寂しいというのか、なかなか相談相手やロールモデルが見つけられないなと思っていたので、そこを広げるようにしたいな、と。それもあってOBFに参加させて頂いているのですが、色々な業種の方やキャリアの方に出会って幅を広げたいなとは思っています。

クレパルさん:プロジェクトマネジメント等の仕事をさせて頂いた時にPMとしてメンバーがどうやったらのびるのかなぁとか、メンバーにどうやったら仕事を楽しくしてもらって、この仕事をして良かったと思ってもらえるのかなぁと思った事を考えていたのですが、この経験は家庭の中にも生きるなぁと思っていて、子どもに泣かずにこれをやってもらうとか、主人に文句にいわれずにやってもらう、楽しくやってもらう。またその逆に家庭での忍耐力がPMの仕事に生きるのかなと。

うまくいかないメンバーとの確執や人間関係をうまくみないと答えが出ないところとか、今までの私だと忍耐力がなかったところ、子どもをいうことをきかないことの掛け合いの中で学んだ事を活かせるのかなとおもっているので是非この方向でPMの仕事をしたいなと思っています。同時に、外に出て行かないと新しい人にも出会えないし、家に閉じこもらないで場を作っていきたいと思います。

#休暇

 

※1 Women OBFは2021年にPMI日本支部女性コミュニティ(PMI Japan Women's Community)に発展的に解消しました。 本記事は、一般社団法人サービスグラントさん報告記事より転載しました。

https://www.servicegrant.or.jp/news/1207/


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