top of page
紙の三角形
田中理絵さん
(いとりえさん)

自分を信じ、
学び続けることで道は拓かれる

田中理絵さん
(いとりえさん)

株式会社電通・サービスグラント(プロボノ)
プロデューサー 

数回の転職や出向から、現在は組織横断の活動も。
社外ではプロボノでの活動も行いつつ、時間を作って学び続けている。
そんなパワフルな「いとりえさん」にお話をお聞きします。

AQUA.png

演劇サークルで発揮されたプロデューサー感覚!

千葉さま.PNG

田中さんが大学時代に没頭していたのは、演劇サークルでの活動。役者よりもプロデューサーが向いていると気づくまでに、そう時間はかかりませんでした。舞台の近くで熱狂するメンバーから一歩引いた場所で、田中さんは企画・調整から役者のメンタルケアにまで、幅広く立ち回る日々を過ごします。
あらゆる役割をもった人が集まってひとつのステージを作っていく演劇には、プロジェクトに似た要素があります。このような場を作っていくことを、当時から好んでいたことを振り返ります。

新卒から現在に至るまでの期間中、転職やグループ会社への異動・出向を合わせると、計5社での業務にあたりました。
「よくも悪くも、気が付くとプロデューサーの立ち位置にいる気がします」
そう語る田中さん、プロジェクトの種類は様々ですが、どの会社でもPMとしての立場を経験しています。新卒1年目に携わったシステム開発のプロジェクトでは、PMのアシスタントという立場ながら、実質的にはPMの業務全般を担ったそう。

現職では市場分析やコンサルティングの業務にあたる傍ら、組織横断のプロジェクト内でPMOの事務局メンバーとしても活動中です。

TANGERINE.png

プロボノPM「いとりえ」の、プロジェクトの醍醐味とは?

2011年3月の東日本大震災後から、田中さんはモヤモヤを抱え続けていました。社内には自分の実業やその延長で復興支援に貢献する人が多くいる一方、自分には寄付などによる間接的なサポートしかできていないーー私も、自分のスキルを用いて世の中の困りごとの解決に寄与したい。
そんな中、2016年に「プロボノ」という言葉に出会います。
「法務系の仕事をしながら、プロボノとして弁護士活動をしている方から聞いた言葉でした。彼女が活動を始めたのも、3.11がきっかけだったと言います」
プロボノとして活動するためにはどうすればいいのかと考えていたところ、2019年、サービスグラントの存在を知りました。すぐさまスキル登録し、2020年、念願のプロボノデビューを果たします。プロボノPM「いとりえ」さんの誕生です。

本業では幾多のプロジェクトに携わってきましたが、サービスグラントでのプロジェクトは、少し様子が異なります。
例えば、会社でのプロジェクトでは、メンバーの役割は曖昧ですが、サービスグラントでは、初めから役割の明確なメンバーが集まります。評価や金銭的報酬がなく、各メンバーが気持ちよく取り組めているかどうかが非常に重要であるという点も特徴的です。
また、プロボノワークでは様々な業界からスキルの高いメンバーが集まるため、とても勉強になる場面も多いのだとか。

現在携わっている動画制作のプロジェクトで、とてもおもしろい場面を経験したという「いとりえ」さん。
「数パターンのサンプルを用意しての支援先との打ち合わせ。予想もしていなかった、難度の高いものが選ばれたのです。『このチームでないとできない』『新しいことにチャレンジしたい』という支援先の言葉に、すごくワクワクしました!」

プロジェクトを予定通りに進行させ、優れた成果物を納品することはもちろん重要ですが、「いとりえ」さんにとっては、それ以上に大切なことがあるのです。
それは、支援先にプロジェクトメンバーの能力や努力を受け止めてもらえることであり、その結果、関係者が誰も予想しえなかった展開や価値が生まれること。
「『このチームでよかった』が最大の誉め言葉です!」
「人の心、スキル、エネルギーの動く感じ。予定調和ではないことに、おもしろみを感じます!」

VIOLET.png

今を生き、時代に役立ち、未来に残るテーマを。

今を生き、時代に役立ち、未来に残るテーマを。

田中さん、年間数十万を自分自身に投資しているそう!
「子どもの就学前に」と3年間で英語への苦手意識を克服したり、社会人になってから1年コースで大学院の修士課程を取得したりと、目標を定めた学びをすることもありました。しかし、多くの場合は、気の赴くままに学びたいことを学んでいます。その内容は、ポジティブ心理学・文章力・マインドフルネス・マーケティング・絵画…と、多岐に渡ります。
「役に立つかは度外視!その場の空気を吸いたいという気持ちが大きいです」
「受動的なものでなく、自分を表現する能動的な学びが多いですね」

大学の演劇サークル時代から今に至るまで、一歩引いたところから全体を俯瞰し続けている田中さん。プロジェクトマネジメントという再現性のあるプロセスの中で、「カタチにして次の誰かに渡す」ということを繰り返してきました。
「プロジェクトが好きで、プロジェクト以外の場を持ったことがない。そろそろ、自分の場を作るべきなんじゃないかなとも思っています」

「今を生き、その時代の役に立ち、未来に残るテーマを見つけて活動していきたい」と考えています。これから先のビジョンはまだ明確ではありませんが、今までよりも肩の力を抜いて、自分のフィールドを模索していこうとしている田中さんです。

ライター:みねせりか グラフィックレコーディング:岸智子 インタビュアー:浦田有佳里 

bottom of page