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紙の三角形
大森純子さん

プロジェクトマネジメントを、ビジネス領域からソーシャル領域へ!

大森純子さん

サービスグラント
Project Manager

民間企業のプロジェクトマネージャからNPO法人のプロジェクトマネージャに。※認定NPO法人サービスグラントは、社会人の経験やスキルを活かした「プロボノ」によって非営利組織が抱える課題の解決を目指す、プロジェクト型支援のコーディネート等に取り組んでいる団体です。

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ビジネスの領域を歩み続けて磨き上げた、「プロジェクト」愛

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2021年4月、サービスグラントに事務局スタッフとして入職した大森さん。
現在はソーシャルの領域で精力的に活動していますが、ビジネスの領域を歩み続けて、現在地にたどり着いたのだそう。

「できないことにチャレンジしたい」という思いを発端に、高校時代は交換留学でメキシコへ行きました。
言葉も通じない、今までの自分を知る人もいない環境で、初めて「自分が何者か」をアピールする必要のある状況を経験します。
「ごはんをいっぱい食べて、ニコニコしていました」「ノートとペンを持ち歩き、わからないことは書いてもらいます。そこに名前もメモしてもらえば、友だちになれます」と、当時のコミュニケーションを振り返ります。「自分がどうしたいのか」にフォーカスして生きる大切さを知った、貴重な1年間でした。

大学時代、やりたいことを模索し続けるも、見つかりませんでした。就職にあたっては、仕事の全容を学べるところで働こうと考え、社員数名の水産物の輸入商社に入社。
2年間勤務し、ヒト・モノ・カネの流れの全てに携わることで、「世の中の動きがよく分かった」と振り返ります。一通りのことをそれなりにできるようにはなったものの、「じゃあ、自分の強みや、やりたいと思えることって何だろう?」その答えはまだ出ていませんでした。
大森さんは、次のステップを踏み出します。

転職先の外資系養殖メーカーでは、貿易事務に従事。ここで、大森さんと「プロジェクト」との運命の出会いが訪れます。社内のERPシステム変更の際に現場担当として参加したことがきっかけでした。
あらゆる人が集まり、ゴールを目指して協働する。明確化される道筋と成果…「『これだ!』と思いました!」プロジェクトにすっかり魅せられた大森さんは、歩みを止めずに更に次のステップへ。

3社目に働いたのは、ドイツの物流会社。立ち上げ間もないPMOの求人に応募し、見事採用されました。入社から半年後には部署移動し、PMとしての仕事を開始。
途中、子育てに没頭する期間を経て、育休からの復帰後は、PMとPMOの二足の草鞋を履いて走り続けました。
双方を経験したからこそ、大森さんは両者の関係性をこう語ります。
「PMとPMOは、全く別の役割ですが、車の両輪のような関係だと思うのです。PMOはPMにとって適正化する上で相対する時もありながら、同時にいい相談相手であるべきと考えます。」

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「プロジェクト」を通じて、人を幸せにできているのか?

2021年3月、14年間務めた物流会社を退職。今から2年ほど前のプロジェクト中、そのきっかけとなる悲しい出来事が起こりました。
「自らの関わる仕事で、人が幸せにならず、むしろ不幸になったーーそれがどうしても消化できませんでした」
そんな大森さんの心の揺れが伝わっていたのでしょうか。ある日、お子さんに「お母さんって、何の仕事をしているの?」と訊ねられました。
「子どもは、私が『どういう仕事をしているか』よりも、『人の役に立っているのか』を知りたかったようです。答えに詰まってしまいました」

プロジェクトを通じて人を幸せにするには、どうすればよいのか…悶々としながら過ごす中で、かつてスキル登録していたサービスグラントを思い起こします。
「プロボノプロジェクトに参加したことは、とても心に残る経験でした。ここだったら、力を発揮できるかもしれないと感じました」
そうしてホームページを開き目に留まったのが、サービスグラントの職員募集だったのです!

サービスグラントでは、対企業向けプロボノプロジェクト導入担当として、企業と支援先のマッチングや、企業のプロボノワーカーへの伴走支援等を行っています。
今では、「困っている人のお手伝いをする仕事をしているんだよ」と、お子さんにも胸を張って仕事の話が出来るようになりました。

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プロジェクトマネジメントの考え方を、ソーシャルな領域にも活かしていきたい

プロジェクトマネジメントの考え方を、ソーシャルな領域にも活かしていきたい

物流会社勤務時、産休前にPMPを取得。「私にはこれがある」と言える確かなものを持っていたかったからでした。
PMIの研究会活動にも長期間参加しました。幅広い年代や様々な業界のPMから話を聞くことのできる、貴重な学びの場であったと言います。

「20代の頃は、頭でっかちでしたね。『こうあるべき』を振りかざすPM…誰もついてこないです!」「いろいろな失敗をしてきましたが、周りの人に助けられて、ここまで来ることができました」
学んで得た知識の上に、様々な経験を重ねていくうちに、あらゆるマネジメントのスタイルをこなせるようになってきたそうです。

「プロジェクトマネジメントの考え方は、どのフィールドでも通用する」と考えている大森さん。これまでビジネスに置いていた軸足をソーシャルの領域へシフトし、培った知識や経験を活かしていきたいと考えています。

「声がかかれば、いつでもどこでも、サポートに行きますよ!」
今日も誰かの幸せのために、笑顔で駆け回っている大森さんです。

ライター:みねせりか グラフィックレコーディング:岸智子 インタビュアー:浦田有佳里 

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