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紙の三角形
永井麻実さん

“1年先の自分”を予約し、「やりたい!」を実現させていく生粋の プロジェクトマネージャー

永井麻実さん

システムインテグレーション企業

文学部からIT企業へ。東京での経験、名古屋への異動、結婚、退職、アメリカ駐在、再就職、出産……。
現在は子育てをしながら先々を見据え、仕事に勉強に趣味にと、全力投球しています。
18羽もの鳥と暮らす、鳥好きの一面も。

永井さんのコメント動画はこちら↓

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「働き続けるスキルがほしい」と、文学部からIT業界へ

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現在、システムインテグレーション企業でプロジェクトマネジメントを担っている永井さん。
バリバリの理系かと思いきや、大学時代は文学部に在籍。文章を書くことが好きな文学少女で、日本文化を研究するかたわら、大好きな鳥の飼育本を執筆するなどして出版業界への就職を目指していたそうです。

しかし、時代は折しも就職氷河期。
就職活動が困難を極めるなか、永井さんは「IT業界だったら女性でも生涯働けるのでは」と思いをシフトさせていきました。IT業界にいれば、いつか電子書籍が出版される未来が訪れたときに、第一線で関われるかも。そんな先見の明から、東京でIT業界のキャリアをスタートさせました。

入社後は、クレジットカードのオーソリ(信用承認)ネットワークに接続するための通信制御パッケージの開発や保守・導入担当に。理系の素養が必要で、とても苦労したそうです。

「当時、継ぎ足しのような開発を繰り返していたので、顧客ごとに10バージョン以上ソースが存在するという事態でした。『2000年問題』の際はその全ての動作確認テストを行うため、1日13時間勤務体制で対応していましたね」
※2000年問題:年号の千の位が繰り上がることで、全世界のコンピュータが誤作動を起こすと懸念されていた問題。

後日、ようやくその非効率さが認められ、バージョン統合の大プロジェクトが発足。そして永井さんは開発リーダーに。「そこで、プロジェクトマネジメントの影響の大きさに気付きました」と永井さんは話します。

一方プライベートでは、遠距離恋愛中の彼との結婚を考える時期に差し掛かっていました。悩んだ末、終電後に帰宅する不夜城のような東京生活から、彼のいる中部エリアへ移るべく、名古屋の事業所へ異動しました。

しかし結婚後、今度は旦那様のアメリカ駐在が決定。そのとき永井さんはというと、主任に昇進したばかり……。複雑な心境でしたが、「英語を学ぶ良いチャンス」と捉え、退職を決意しました

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アメリカでの2年間と出産。ライフステージの変化は続く

「アメリカ滞在の2年間で、絶対に英語をマスターしようと決めました」
語学学校に入学し、各国の留学生に交じって本格的に英語を学び出した永井さん。英語で話さざるを得ない環境に身を置き、英語漬けの毎日を送っていました。自分の英語がどれくらい通用するのか知りたくて、1人で40日間、ヨーロッパを巡ったこともあるそうです。

帰国後は、縁あって元いた会社に再就職。子どもにも恵まれましたが、出産にまつわる体調の変化など、自分の意思ではどうにもならないことがあると目の当たりにしました。

そんなままならない日々を取り戻すかのように、出産5カ月後には難関・システム監査技術者試験に挑戦し、合格。復帰して活躍する準備は万端でした。しかし…
「育休が明けて復帰しましたが、保育園の送迎をすると勤務時間は5時間。責任ある仕事にはつけず、残念でした。」

ですが、そんな悶々とした気持ちを抱えながらも、自分の努力で手の届くところからやりたいと資格取得に励んでいた永井さん。現在はプロジェクトマネジメントに特化した部門へ異動し、PMPも取得。お客様組織のQMS(Quality Management System)の刷新や現場定着の支援、PMOメンバーとして200億、12,000人月といった大きなプロジェクトにも参加しつつ、この先の自分のあり方について見つめています。

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せっかく生きているのだから、面白そうなことに挑戦したい

せっかく生きているのだから、面白そうなことに挑戦したい

自身を“凝り性”と称する永井さんは、趣味にも勉強にも手を抜くことが一切ありません。そのパワーの源は、一体なんでしょうか。
「出産の経験は大きいかもしれません。子どもがいたって出張に行くし、遊びに行くし、飲みにも行く。 “お母さんは何も諦めずに楽しんでいるよ”って、子育て中の女性でも活躍できるというメッセージを伝えたいんです。」

時間のやりくりは、手帳を使った時間管理術を活用しています。やりたいことをリストアップして、事前に時間を割り振っておく。 “1年分の自分を予約する”というコンセプトなのだそうです。

「今後はアジャイル開発や、超上流工程にも挑戦してみたいですね。一方で、違う場所で自分を活かしてみたいと、別の道も探っています。今後は、ユーザインタフェースやUXなどのデザイン領域を勉強したいです。」

アメリカへ渡る前、永井さんがプロジェクトマネジメントを志すきっかけとなったのは、1冊の本でした。さまざまな人と協力し、道を塞ぐ岩をも動かせるような大きな影響力。さまざまなスキルを持った人たちと、ひとつの目的に向かっていく面白さ。

「メンバーが夢を実現できるよう導いていける仕事をしていきたい」。たくさんの“やりたい”を次々と実現していく永井さんの活躍から、これからも目が離せません。

ライター:安藤未来 グラフィックレコーディング:岸智子 インタビュアー:浦田有佳里、小川原陽子

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