紙の三角形
川窪千壽さん

尊敬と信頼で築く、
皆が誇れる「建物」と「チームワーク」!

川窪千壽さん

コンサルティング企業
Project Manager

建築設計事務所から地方創生のコンサルタントへ。
前職の建築設計事務所で、チームをまとめ課題解決に取り組む場面も多く経験されています。
10年規模の大規模プロジェクトをマネジメントしてこられた川窪さん。
たくさんのステークホルダーの関わる仕事をどうこなしていくか。
サードプレイスとしてプロボノ(サービスグラント)やPMIJ(PMI日本支部)にも
関わるアクティブな川窪さんに、これまでのこと、これからのことを、お伺いしました。

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人との関わりを求め、遺伝子研究から建築学へのキャリアチェンジ

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もともと学生時代は、理学部で生態遺伝学を研究していた 川窪さん。
研究者として白衣に身を包み、日々、対面するのは動物たちばかり…研究のおもしろさを感じつつも、次第に人との関わりを求めるようになります。

「建物を使わない人はいない!」「建物を通じて、様々な分野の人と関われるのでは?」と、大学で建築学を学び直し、建築士免許も取得しました。
特に、都市開発の分野へ関心を寄せながら、建築業界へ進んでいきます。

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PMはリーダーではなく、お世話役
「メンバーへの尊重と信頼」が、プロジェクト成功のカギ

入社当初は、都市計画分野の初期段階である、行政協議を中心に担当していました。
ひとつの建物が出来上がるまでには、発注者・行政・設計士・ゼネコンなど、あらゆる立場の人が関わっていくため、プロジェクトの初期段階から携わっていた川窪さんは、必然的にマネジメントをする立場になっていったと言います。

「PMは、リーダーではなく、お世話役だと考えています」
長いものでは10年続くプロジェクト…そこには、100名以上にものぼる様々な立ち位置のメンバーが関わっていきます。
川窪さんは、彼らがひとつのチームになっていくことをゴールに見据え、「それぞれのロールで能力を最大限に発揮してもらうには?」「気持ちよく仕事をしてもらうには?」と、最適解を追求し続けてきました。

「ひとりでできる仕事はない」と考え、デザイナー・メーカー・職人など、作り手となる関係者それぞれの能力を理解し、誰に・いつ・何を 任せるとよいかが考えられるようになってきたことで、サーバント型のPMとしての能力が身についてきたと振り返ります。

前職での15年の在籍中に、「最後までを見届けられた」と感じるプロジェクトは3件。
予算や期間、社会情勢などでやむなく中断してしまうものも少なくはなく、もどかしさを感じます。

一方、プロジェクトを通じて、契約関係のない会社同士で助け合うようになったり、各メンバーがそれぞれ、お客様や他のメンバーのことを思って動いてくれるようになったりと、嬉しい場面にも多く出会ってきました。

完成して終わりではなく、30年、50年、100年…資産として残っていくのが建物。
プロとして、立場は違えど、「いいものを残したい」という気持ちは、皆同じです。
川窪さんは、PMとして関係者のそれぞれの役割や責任を尊重・信頼してサポートし、最後に皆が「誇り」となるような施設や空間を残せることを、成功と捉えます。
プロジェクト終了から10年経った今でも、「忘年会をしようよ」と声が上がるチームもあるのだとか!

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サードプレイスはエクササイズ!?やりたいことはどんどんやってみる! 自分のワクワクを大切に、誰かの役に立てていけたら。

サードプレイスはエクササイズ!?やりたいことはどんどんやってみる! 自分のワクワクを大切に、誰かの役に立てていけたら。

仕事や家庭以外の活動にも精力的です。
「サードプレイスは、ガス抜きや学びの場。エクササイズ近いかもしれません!」

体系化した学びを求めて参加したPMIでの活動を通じて得られる 、異業種のPMとの交流からの気づきは計り知れません。
また、プロボノとしてNPOの取り組み支援を行う中で、あらゆる社会課題を知り、地方へ目を向けていくきっかけにもなったと言います。

「やりたいと思ったことは、やってみる」のが川窪さん流。
過去には医学の勉強にもトライし、予備校にも通いました。

趣味は、海外旅行!ツアーではなく、自分自身でプランして旅に出ます。
「帰ってこられないかもしれない。自分の無力さを知る時間。けれど、世界のあちこちに損得なく助けてくれる人がいるんです。だからやめられない」と、気兼ねなく旅に出られる日を思います。

今年、 川窪さんは、15年勤めた建築会社から、現職のコンサルタント会社に転職しました。
前職で培った経験から、視座を上げて次のステップに進みたい気持ちがわいたことがきっかけです。
「今は、地域で目の前にある課題の解決に注力していますが、大きな視野を保ちながら、いずれは幅広いマネジメントと社会貢献を行えるようになっていけたらと考えています。」

そして、今までも、これからも、「自分自身のワクワクすることをやり続けながら、それが将来、他の誰かの役に立てばいいな」という軸 を、保ち続けていきます。

ライター:みね せりか グラフィックレコーディング:岸 智子 インタビュアー:浦田 有佳里